(本稿は、ペンシルパズル Advent Calendar 2022参加記事です。)
裄紘wと申します。
普段はwall-handという名義で、イラストや手品や作曲やメタバースの活動を、やったりやらなかったりしています。
ペンシルパズルとの関わりは、2005年末〜2012年の春まで作家として活動。
そこから長らく休止していた後、2021年9月のニコリ176号より、また少しずつ投稿をしたりしなかったりしています。
今回はそのうち、
・パズルにハマっていた2005年〜2012年頃の話
・2012年、パズルを止めるきっかけの話
・2021年、パズルの活動を再開するきっかけの話
をしていきます。
そんなことに興味のある人は少ないでしょうが、どなたかが読んでいただければ幸いです……。
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1. 私は如何にしてペンシルパズルを愛するようになったか?
(2005年〜2012年)
私がニコリにペンシルパズルの投稿を始めたのは、今から17年前、高校3年生の頃。
通学の途中にあるポストに原稿を投函したことを、今でもよく覚えています。
その年の冬にニコリ本誌(113号)に載り、しばらくは投稿を続けていました。
ちょうど、数独が世界的なブームとなる前後のこと。
当時は「裄紘」というペンネームでした。今より一文字少ないですね。
今ついているwは、wall-handのwです。
本当です。
そこから大学・大学院と進学し、ペンシルパズルの投稿数も種類もドンドン増えていきました。
やがて、ニコリ編集部からパズル制作の依頼を受けることもあり、ちょっとしたセミプロ気取りでもありました。
私の学生時代は、パズルと手品に全てを注いだと言っても過言ではありません。
もうちょっとマトモに勉強しろよと、当時の自分に言ってやりたい。
ただ、ペンシルパズル(と手品)の活動によって得た経験は、現在の私にとって重要な武器となっているのも事実です。
「面白いパズルとは何か?」
「どんな問題がニコリには載りやすいのか?」
「自分が解いたり作ったりしてて楽しいパズルとは?」
そんなことをひたすら考え、作っては解き、トライ&エラーしていく過程。
それはあの当時だから出来たことですし、それらが今に至るまでの様々な活動にも、しっかり生きています。
加えて、ニコリに関しては、放談会でたくさんの方々とお会いできたことも、また大きい出来事でした。
放談会とは、月刊ニコリスト(当時ニコリが出していたミニコミ誌)購読者向けの、読者の集まり・イベントのようなものです。
昔はそういったものがあったのです。
最近のことはちょっと知りませんが。
とにかく、放談会という「ペンシルパズルやニコリが好きな人たち」と時間を共有できたことは、貴重な経験でした。
さらには、2010年頃より、nikoli.comにも問題を送ることになりました。
nikoli.comとは、かつてニコリが運営していた、会員制のパズルサイトです。
昔はそういうものがあったのです。
信じてください。
nikoli.comはニコリ本誌に比べて、変な問題が載りやすく、変な問題が大好きな私には嬉しいことでした。
現在、公式には見れませんが、作家としてインタビューや座談会に参加させていただいたこともあり、
承認欲求が旺盛の若造としては、これまた舞い上がったもんです。
そんなこんなで、充実した生活を送っていたのですが、
……どんなジャンルにも言えることだと思いますが、表現活動というものは続けていくと、
いろいろな負担が出てくるものです。
私の場合だと、nikoli.comの活動が始まったあたりから、
ペンシルパズルを「解くペース」と「作るペース」が大きくズレていきました。
具体的に言うと。
ニコリ本誌・nikoli.com・さらには編集部からの依頼、と、ひと月あたりに作るパズルの数は次第に増えていき、
一方でパズルを解く頻度は減っていく。パズルを解くペースが追いつかない。
しまいには、せっかく頂いた掲載誌もほとんど手をつけることなく溜まってしまう。そんな事態にすらなりました。
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2. 私は如何にしてペンシルパズルを止めるようになったか?
(2012年〜2021年)
2012年の春、私は大学院を修了し、就職をしました。
それを機に、nikoli.comを含むペンシルパズルの活動を、休止することにしました。
仕事に専念したいから、というのが理由の一つですが、
上記のようにパズルの活動が自分にとって負担になっており、両立するのが困難であると判断したためでもあります。
とは言え、既に投稿した問題は、その後もニコリの出版物やnikoli.comに載りましたし、
私の企画で、宇都宮でミニミニ放談会をやったこともありました。
しばらくはそんな感じで、ニコリとペンシルパズルとの関わりもあったのですが、
そこからの数年間で色々と(本当に色々と、ここでは書けないようなことが)あり、
ペンシルパズルの活動からは完全にフェードアウトしていました。
これ、なぜかはうまく説明できないのですが、意識的にわざわざ距離を置いていた、そんな気持ちもありました。
黒歴史、と言うとさすがに大げさすぎですかね。
しかし、どこかしら心の中で、あんまり触れたくない過去みたいになっていたのは事実です。
その後、イラストや手品の活動がメインとなり、
パズルからはますます遠ざかるようになりました。
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3. 私は如何にして(8年後に)ペンシルパズルを愛するようになったか?
(2021年〜)
昨年、2021年の春。
私の元に、一通の封筒が届きました。
ニコリ174号。
「私の脱帽パズル」コーナーにて、スタッフの(将)さんが、私が10年以上前に作った問題を推してくれたのでした。
過去の問題が再掲されるのはこれが初めてではありませんが、なんだか、昔の自分自身が訪ねてきたかのようで、
不思議な感覚でしたね。
それからさらに数か月後。
twitter上にて、ふーなんとかさんさんによる「ペンシルパズルデビュー週間」が開催。
せっかくのタイミングなので、久しぶりにパズルを作っては公開することに
(そのときの問題は、こちらから解けます)。
ダブルチョコやヴィウも初めて作りました。
そして、そのままの勢いで、ニコリにも問題を送り、めでたく掲載されました。
現在に至ります。
なんで再開したのかは、あまりよく考えていません。最初に始めるときも、そんなノリでしたしね。
思いついたときには動く。ずっとそれだけです。
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さて、現在のパズルの活動はどうなのかというと……実は、あまり投稿はしていません。
本当に、気が向いたらする、といったレベル。
我ながら気まぐれで不真面目だとは思います。
しかし、今になってようやく、ペンシルパズルと無理なく付き合うことができるようになったと、
そう思います。
変に力を入れすぎると、過去の私みたいなことになってしまいます。
ちなみに、いま好きなパズルは、ダブルチョコとカックロです。
カックロなんて、10年前までは解くのも作るのも苦手でしたが、今は大好きになりました。
趣味嗜好も変化していくものです。
これからも、ゆるくお付き合いできればと思います。
というわけで、最後に2問。
◆カックロ
11×11 おてごろ
10×10 たいへん
それでは、またどこかで。
裄紘wでした。